アラジール症候群の症状の一つに、『心血管系異常』があります。
肺動脈狭窄・心房中隔欠損・大動脈狭窄・大動脈弁狭窄・ファロー四徴症など 様々です。
真翔の場合、『末梢性肺動脈狭窄』
【肺動脈狭窄】
肺動脈の管が普通より細くなっている。
血液が流れにくく、右心室に負担がかかり、右心室圧が高くなる。
肺動脈は心臓の右心室から肺へ血液を送り出す動脈であり、静脈血を運ぶ唯一の動脈です。
肺動脈は右心室の肺動脈弁から始まり、比較的太く短い肺動脈幹(大人の場合、長さ5cm、直径3cm程度)を経た後、二つの肺動脈(左肺動脈、右肺動脈)に分岐し、それぞれ左右の肺動脈に静脈血を運ぶ。
狭窄の度合いは右心室圧で診断される。
50mmHg以下なら、軽度
60~70mmHgなら、中度
80mmHg以上なら、重度
中度~重度の場合には、右心室不全が進行する可能性があり、カテーテル(バルーン)や手術で狭窄を広げる治療をする場合がある。
真翔の場合は、
狭窄している部分が一箇所ではなく、バルーン治療は期待できず ただただ血管が成長してくれることを願うだけで 外科的治療は受けたことがありません。
定期的に 心電図やレントゲンやエコーを撮って経過観察してもらっています。
赤ちゃんの頃は 泣く度にすぐに顔が紫色になるので なるべく泣かさないように 常に抱っこをしていました。
歯ブラシが嫌いで 仕上げ磨きのたびに 紫色になっていました。
泣くと一瞬で全身が紫色になり、膝が伸びたまま硬くなり、呼吸をしなくなる…
チアノーゼが起こる回数が増えたため 小型の酸素ボンベを置くことになりましたが その後ひどくなることはなく、13年間で使用したのは5回もありません。
学校にも置いてもらっていて、遠足や宿泊学習のときも持参しています。
運動制限があるため、みんなと同じように体育をしたり、運動会で全競技に出場することができません。
プールでは 息を止めなければならない潜水は禁止です。
遠足では、みんなと同じスピードで歩くことが難しいため 支援学級の先生に付き添ってもらいながらマイペースで参加しています。
カテーテル検査のための入院も 定期的にしています。
検査の度に、家族は「悪化していませんように」と願うことしかできません。