人の染色体は23種類あり、それぞれ対になっているので計46本。
大きさの大きい順に1~22番までの番号がついています。
これらを常染色体といいます。残り2本は性染色体です。
アラジール症候群は20番目ということなので、かなり小さい染色体になります。
アラジール症候群は常染色体優性遺伝。
優性とはその遺伝子が対になった染色体の片方にあったときにのみ現れる形質のことです。
その遺伝子が染色体の両方にあった時のみ現われる形質を劣性遺伝といいます。
劣っているとか優れているという意味ではありません。
それぞれの染色体にはある場所に特徴的な「くびれ(セントロメア)」を持っていて、長い方の部分を長腕もしくは「q」と呼び、短いほうを短腕「petite」にちなんで「p」と呼びます。
アラジール症候群は20番染色体の短い方12の位置にあるJagged1(JAG1)遺伝子に異常があることになります。
また、少数ではありますが1番染色体に存在する、NOTCH2遺伝子の変異によるとされています。
アラジール症候群の原因遺伝子として、「JAG1」「NOTCH2」という2つの遺伝子が見つかっています。
JAG1遺伝子は、20番染色体の20p12.2という位置に存在しており、「Jagged-1」というタンパク質の設計図となる遺伝子です。
NOTCH2遺伝子は、1番染色体の1p12という位置に存在しており、Notch2受容体というタンパク質の設計図となる遺伝子です。